テレビで時折、ワニが扱われると
『えっ!?
日本に野生のワニって自然にいるの!?』
と思ったりしませんでしたか??
日本に野生のワニがいたら心配になりますからね…
日本にワニがいる??
日本にそもそもいる生き物なら、ニュースになることもないですよね。
実は、昔は生息していたけど珍しい発見だったとしたら騒がれるかもしれませんが、野生のワニは日本に生息していないというのが答えです。
日本の川や湖に、ワニは本来はいません。
そう本来は…
本来はいないはずの生きたワニが日本にいるんです。
ん??
いないと言ったばかりなのになぜ??
本来はいないのに、日本にワニがいる理由があるのです!!
ペットのワニが逃げ出した??
危険なペットが逃げ出して騒ぎになるってことはよくありますよね。毒ヘビだっり、ワニガメだっりといった感じのニュースです。
そもそも、ワニはペットで飼えるの??となってきますが、飼う事は可能です!!
爬虫類専門店やネットショップで購入できちゃいます。
「ワニ 販売 生体」辺りで検索すると販売しているショップがでてきます。
とは言っても、簡単には飼えないです。
なぜかと言うと…
ワニは高い
種類にもよりますが販売価格はなんと、15万円~20万円ほどするとても高価な生物です。
さらに高価な種類もいるので、決してお手ごろ価格ではないですよね…
スクーターが一台買えちゃいますから!!
でも考え方によっては、ワンちゃんネコちゃんも同じぐらいするし…と思うかもしれないですけど、飼育環境が全然違います。
しかも飼育スペースに、ワニの大きさが1mほどに成長すると8畳から10畳くらいの広さが必要となります。
2,3畳ほどしかない自分の作業スペースよりも広いです!!
さらにスペースの確保に加えて、紫外線灯や適正の温度を保ってあげるための設備を準備したりするとなると数万円がかかるので中々です…
さらに問題は、エサです。
子ワニのうちは、冷凍マウスなどですが、大人になるとニワトリやウサギを与える必要があるので、とてつもないエサ代となってくるわけです。
正直飼えるなら飼ってみたいですけど、最後まで育てられる環境も維持費も難しいですよね…
飼っている人達が羨ましい~
※小型の種類のワニもいるので、スペースやエサが異なる場合があります。
ワニを飼育するためには手続きが必要
費用や飼育環境だけでなく、ワニは特定動物に指定されているので飼育のために住んでいる都道府県知事の許可を得る必要があります。
特定動物(とくていどうぶつ)とは、日本の法律である動物愛護管理法の規定に基づいて、人の生命、身体又は財産に害を加えるおそれがある動物として政令で定められる動物種のことである。
Wikipediaより引用
そのため、「ワニの写真」「生態販売証明書」を準備して、「飼育許可の申請」のための手数料として、15000~17000円ほどを支払います。
そして、飼育施設、飼育環境などが適切か確認してもらうといった手順が必要なのです。
ワニを購入するときは、個体識別のためのマイクロチップを埋め込みます。
といった条件が定められている理由から、そうそうペットのワニが逃げることや、逃げたとした時に責任が問われるマイクロチップを埋め込むので、徹底した管理が求められるのでそうそう逃げ出すことはないわけです。
日本にワニがいる理由
では、なぜ日本にワニがいるんでしょうか?
2017年10月31日と11月3日に、鹿児島県瀬戸内町の加計呂麻(かけろま)島で小型のワニが生きた状態で発見されました。
その加計呂麻(かけろま)島で発見されたワニは、自然に生息する野生のワニです。
じゃあ、加計呂麻(かけろま)島にはワニが生息しているってこと??
いいえ。
そうではなくて…
なんと!!
東南アジアから、おそらくフィリピンなどから海を渡ってきているのです。
国外から海を泳いて日本にやってくるんです!!
過去に海を渡ってきたワニ達!!
鹿児島県瀬戸内町の加計呂麻(かけろま)島では、43年前の1974年10月30日にも生きたワニが発見され捕獲された記録が残されています。
記録だけでなく、その時に捕獲されていたワニはしばらく飼育していました。しかし、水温調節のヒーターにかみ付いて感電死…
現在では、はく製にして郷土資料館に展示されている歴史が実際にあります。
さらに遡っていくと、1850年頃にワニを捕獲し食べたとされる記述が、奄美大島の様子を描いた名越佐源太(薩摩藩士)の「南島雑話」にも残されています。
しかも、ワニが発見されているのは鹿児島県瀬戸内町の加計呂麻(かけろま)島だけでないのです。
沖縄県の八重山諸島の一つである西表島や、鹿児島県の加計呂麻(かけろま)島以外の奄美大島周辺の島。
さらに、三重県沖合や八丈島などでも、ワニが漂着したとされています。
どうやってワニが海を渡る??
発見されているワニはどれも、「イリエワニ」とされています。
では、イリエワニとはどんなワニなんでしょう??
生息地: インドからインドネシア、オーストラリアなど
寿命: 70年 (成体)
速度: 24 ~ 29 km/h (水中での瞬間最高速度)
体長: オス: 430 ~ 520センチ 、 メス: 230 ~ 350センチ
体重: オス: 400 ~ 1,000キロ 、 メス: 80 ~ 100キロ
生息域: 汽水域、河川の上流域や湖、池沼などの淡水域
このデータのサイズのワニに出会ったら恐怖ですよね!!
加計呂麻(かけろま)島で発見されているワニは、体長60センチで体重0.58キロなのでまだまだ子供のワニでした。というか、子供だからこそ流れてしまったのかもしれません。
43年前に漂流してきたワニも、体長85センチで体重は1.5キロだったようですから。
しかし、海外では大型サイズのワニは当たり前で、以外とアメリカでも被害が多いです。アメリカ南部のフロリダ州では、2018年6月8日に犬の散歩中に360センチ以上のワニに襲われて日本人と思われる女性が死亡する事件が起きています。
このフロリダ州では、年間平均5件以上のワニ襲われる被害がでていて1948年以降のデータでは22件の死亡例があります。
海を渡るイリエワニ
生息域が、淡水のはずのワニがなぜ海を渡ってくるのでしょうか??
それは、イリエワニが汽水域にも生息しているため、海水にも接する機会があるので耐性も持ってからなのです。
むしろ、海流を利用して移動することすらしているワニなのです。
イリエワニについて研究しているクイーンズランド大学の研究チームが、2頭のイリエワニに発信器とセンサーを取り付け、どのような行動範囲をもっているのかを1年間の行動調査を行ったようです。
その結果が実に、興味深いのです。
汽水域で生活しているイリエワニが、海の引き潮を活用しながら10キロ以上にわたって移動を行うことを発見したのです!!
このように、海流などの流れを使いながら時には、100キロ以上も大移動することさえあることが分かっているのですから、何かのタイミングで子供のワニが海を渡ってきてもおかしくないわけです。
たどり着く場所がある程度限られているのは、イリエワニが海流を利用しているため一度沖合に出た後に、そのまま黒潮に乗ってフィリピン沖から日本に向けて流れている海流に乗って流れていき、黒潮がぶつかる地点で打ち上げられるからとされています。
子供ワニは、もしかしたら生息域で豪雨などが発生して沖合に流されてしまっているのかもしれませんね。
専門家も「流木などに乗って東南アジアに来ることは可能」であるとしていますし。
もしワニに出会ったら
異常気象によって、いままでにない思わぬ場所にワニが漂着する可能性があるかもしれないですよね。
ワニにもし遭遇していまったら、大人のワニだろうと子供ワニであろうとむやみに近づいて刺激しないようにしましょう。
ワニに噛まれると一大事!!
ハリケーン・ハービーの時に、街中に迷い込んだ大型のワニに対して、9メートルは距離を置いておくことが勧められていました。
もし、元気なワニだと本気を出せば意外に早く移動できるので、絶対に侮らないことが一番!!
現在発見されているような子供ワニでも、噛まれるとその破壊力はとてつもない力と言えます。
なんと言っても、イリエワニの大人は動物界の中でもワニの種類の中でも、トップクラスの噛む力を誇り地球最強と言われているので、子ワニであってもただではすまないですから…
※絶対にしてはいけない事↓↓↓
ワニの持ち帰りは違法
もちろん、珍しいからといって拾って飼うこともしないでくださいね。
厳しい許可が必要な特定動物ですから、無許可で飼育したり保管したりすることは違法となるので、6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金に処されてしまいますので。
「知らなかったので…」と言っても許してもらえません。
ですから、自分で移動させようとしたりせずに、「地方環境事務所」や地元の警察に連絡するなどして専門家にゆだねるようにしましょう。
日本でワニを食べられる
「ワニに食べられる」ではなくて、「ワニを食べられる」なのでちょっと紛らわしいですがおまけの話になります。
ワニ肉ってどんな味??って思うことないですか。
いまでは簡単にネットで手に入るので、気軽に食べることができるんです。
しかも、楽天やAmazonで買えるんです。
BBQなどで話題性の高い面白いネタとしても楽しまれていますが見た目がちょっと衝撃的…
と思う人には、もっとキレイに精肉されたものもや刺身まで売っているのでそっちの方を選んだ方がいいかもしれないですね。
でも、日本でワニを見つけたからといっても、捕まえて食べようするのは本当に危険なので絶対に止めてくださいね。
そうでないと、逆に食べられてしまうかもしれないので…
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