最近というか昔からですけど、クマに襲われてケガをする件数が年間で100件以上あり、亡くなる方が1~4人ほど1年の内にでています。
昔よりも、住みかを奪われてしまったり、エサが減ってしまったり、人間が捨てていった食べ物の味を覚えてしまって民家に現れることが当たり前になってきている場所があるので、被害が減ることがないのが現実…
そもそも、クマは日本全国にはいないですけど、本当に自分が住んでいる近くにはクマがいるのかいないのかご存じですか??
そもそも、クマってどんな生き物なの??
日本に生息するクマの生態とは
まず、日本のどこにどんなクマが生息しているのでしょうか??
世界的に見ても、クマはそれほど種類が多い生き物はなく、8種類に分類されます。
厳密にはあと1種類いて9種類いるのですが、あまりにも可愛すぎため外してありますけど、ジャイアントパンダもクマの仲間として数えられます。
世界のクマは、この8種類となっています。
その内の、2種類が日本に生息しているのが「ヒグマ」と「ツキノワグマ」です。
それぞれ違いがあります。
・分布-本州、中国地方、四国地方
・体長-100~160センチ
・体重-オス 80~150キロ、メス 50~80キロ
・外見-胸の辺りに、白い三日月のような模様(月の輪)のが入っている。※例外有り
・時速-45キロぐらい
・知能-学習能力が高い
・食べ物-木の実(クリ、山ブドウ、ドングリ、ブナの実など)、ハチの巣、小動物
・生活場所-落葉樹林、広葉樹林
・住みか-洞窟、樹木の穴
・活動-縄張りにはそこまでこだわらず広範囲に移動する。
・越冬-12月~4月
それぞれの詳細をちょっとだけ抜粋しますと。
九州にも以前は生息していたが2012年には絶滅したと認定されています。さらに、中国地方や四国、西日本でも激減傾向にあるため絶滅が危ぶまれているレッドデータに掲載されている状態となっています。
時速
車に併走してくることもあるほどスピードがでます。ただ、そこまで長く走れるわけではないので、車で走っていればすぐに逃げきれます。
食べ物
食肉目に分類されているので肉食性が強いが、雑食なので街中に出没してはゴミをあさったり、畑を荒らしたりする事もあります。
活動
エサが豊富にあると群れのようにまとまっていることがあるので、テリトリー意識が薄い分どこで遭遇するかわからないです。昼に寝て、夕方から夜の間は活動しています。
冬ごもり
基本的には冬眠はしないで起きています。真冬など寒い日にはただひたすらにこもっていているだけなので、刺激するれば襲ってきます。
特徴
トレードマークの三日月の模様は必ずあるわけではなく、ただ真っ黒の個体もいます。
といった性質のため、遭遇すると本当に恐怖の生物であるのは間違いないです。
でも、ヒグマはもっと凄い生き物となっています!!
・分布-北海道
・体長-180~200センチ
・体重-200~400キロ
・外見-赤褐色、黒褐色の2パターン
・時速-
・知能-
・食べ物-木の実(クリ、ブナ、ドングリなど)、山菜、昆虫(アリ、ハチ、クワガタ、スズメバチの巣など)、動物(カモシカなど)、鮭
・生活場所-森林、草原、河川、河口
・越冬-11月中旬~4月下旬
・特長-執着心面があり、一度執着心に火がつくとしつこく追い回す傾向がある
北海道にしかいないのですが、ニュースなっているように海を渡ってロシアから泳いでくるこもあります。とは言っても、北陸や関東にまで泳いで来ることは無いようです。(断言はできないです)
体長
ツキノワグマと違い、大人のヒグマは立ち上がると人間を圧倒する大きさがあります。
体重
やはり、ツキノワグマよりも大きい分2~3倍ほどの体重があります。
食べ物
タケノコを初めとする山菜取りで出会う確率が高いです。人間が好きな山菜と、ヒグマが好きな山菜はほとんど同じと思っていいぐらいです。
越冬
冬ごもりの期間は、北海道が寒い分ツキノワグマよりも長い間穴の中でじっとしています。
「ツキノワグマ」と「ヒグマ」がどんなクマか想像していただけたと思いますけど、実際に被害に遭っている割合としては、クマの存在されていない沖縄と九州、あとは生体数が激減している四国では被害出ていません。
ご覧の通り、毎年なにかしらの被害報告がでているのが現状です。
断トツで被害が多いのは、「岩手」です。次いで多いのが、「秋田」と「長野」となっています。全体としては、東北と北陸は被害が多いですよね。
しかし、件数は少ないものの死亡事故になっている件数が多いのは「北海道」です。
とは言っても、沖縄、九州、四国以外は何かしらのクマ被害が発生しているので、油断できない突然のクマ出没や遭遇は多いにあり得ます。
出会った時のクマ対策
ある日~♪森の中♪クマさんに♪出会った~♪
日本のクマ達を知ると、そんな陽気な状態ではないのは間違いないです。
クマ対策としてよく言われるのが、「死んだふり作戦」。
これはまず絶対にしてはいけないことです!!
なんと言っても、クマは死んだ動物の肉を好んで食べるので、ご馳走が転がっているとしか認識してくれないので。
また車に乗っている時でも、安心して油断しないようにしてください。
学習能力が高いのもあって、人の動き観察しているとこんな事にもなるからです。
種類が違いますけど、ツキノワグマやヒグマもあり得る行動です。
車に乗っている時にクマに遭遇した時には、ドアを開ける可能性があるのでちゃんとロックして無暗に刺激しないようにしましょう。
日本では中々ないかもしれないですけど、クマが勝手に車に乗っていたなんて想像を絶することもあるので、クマの以外な行動を知っておくためにもこちらの動画もチェックです。
出会った時の実際的なクマ対策
ではどうしたらピンチを切り抜けられるのか…
状況によってかなりの違いが出ると思います。ツキノワグマとヒグマでも違いますし、山菜取りの時なのか登山をしている時なのか、ばったり街や家の周りで遭遇してしまったのかで大きく違いますよね。
ただ、分かっていることとして、被害の多くはクマの爪による攻撃が多いことです。
どんな状況であれこの爪攻撃の威力はとてつもなくて、立派な馬の首をたったの一撃でへし折ってしまうほど強力!!
なので、この爪からの攻撃からいかに身を守るかが重要になってきます。
クマに攻撃されないための予防策
まずは、「攻撃されない」、もしくは「近づこうとさせない」ための装備をしておくことが基本になります。一人よりも複数でいると襲われる確率はグッと下がるのですが、基本的な装備や嫌がる物を携帯しておく事も大切ですよね。
古くから効果が実証されている定番アイテムが、「クマ避け鈴」です。
小型で安価なので人気のクマ避け鈴です。
でも、安ぽっいという評価もあるので、しっかりとしたものが欲しい場合はこちらがいいかもしれないです。
ねじ込みことで音が鳴らないようにしておく事もできる、消音機能付きのクマ避け鈴です。
創業50年以上の歴史がある安心感のあるアイテムとなっています。音も強く振るとキレイに響き渡る音がでます。
他にも、「ラジオ」でも「スマホ」でもいいので、大きな音を出しておいて自分の存在をアピールすることで逃げていってもらうのが一番!!「笛」や「爆竹」も音で驚かせるには効果的で有名なアイテムです。
「蚊取り線香」の匂いを嫌うので、腰にぶら下げて煙を漂わせておけば音が川の音やセミの鳴き声でかき消されるような所でも広範囲に広がってくれるます。昔ながらの定番なので「金鳥の蚊取り線香」は普段の生活でよく知れたアイテムですよね。
とは言っても、煙も風の向きに左右されてしまうので、音と臭いを組み合わせておくのがポイント。
家の近所でクマの出没情報があった時にも、この組み合わせは比較的簡単に最低限できることですよね。
しかし、この音と臭いによる対策は、「対策」と言うよりは「予防」でしかない点は忘れないで下さい。音も臭いも全く効果のないクマもいますから。
クマは知能や学習能力が高いので、過去の経験から聞き慣れない音や臭いでも自分に危害を加えるものではないと判断していたり、驚いて逃げていった人間が食べ物を落としていった経験などをしていると、そんな予防策では何てことないものとして近づいてきます。
また、子グマが好奇心で人間に近づいてしまって、それを守るために攻撃をしかけてくる時にも音と臭いの予防策は効果がないです。
補足:クマが興奮する匂い
被害の事例から分かってることなのですが、クマがとても好む嗜好性のある匂いがあります。
それは、ガソリン、オイル、防腐剤に含まれているクレオソートです。
これらの成分の匂いに誘われて興奮して襲ってくることが分かっているので、山の中に入る時は所持しないように気をつけましょう。クマが近所に出没した時も、匂いが漏れないような所に片付けておくなどして被害を未然に防ぐようにしたいですね。
実際の事例としては、草刈り機で草を刈っていたらガソリンの匂いにつられて後ろから襲われたり、新しく防腐剤を塗ったとたんに山間のバス停をメッタメッタにしにきたりと、草刈り機の音まで無視するほどですからいつもと違う反応を示すことが分かっています。
クマに遭遇した時の対策
音でも臭いでもダメならどうするか。
いざという時の対策方法が、「クマ撃退スプレー」これが鉄板アイテムです!!
動物虐待と騒がれたボブサップと壁押し対決することになった、ヒグマと同等もしくは凌ぐ最大級のクマであるハイイログマのグリズリーすらも撃退させるために開発されたのが、「クマ撃退スプレー」からその実証性は間違いなし。
このクマ撃退スプレーは、重量は224グラム、高さは220ミリ、ボトル直径52ミリなので携帯しやすいサイズとなっています。最大射程距離は9メートルとなっているので、それだけの距離があれば安心できますよね。有効期限は三年となっています。携帯ホルダーもついているので、いざという時に慌てずに取り出せます。
クマ撃退スプレーを探す時にはホルダーとセットの物を買うか。もしくは別売りのホルダーを購入しておくようにしておきたいところです。いざという時にすんなり使えなければ意味がありませんから。
だからといって無敵のアイテムではないです。あくまでも、スプレーですから射的距離は限られているのでどうしても近づいてきたクマと対峙して使用する道具になります。
しかも、強風が吹いていたら流されてしまって風下だと自分にかかって痛い目にあって役に立ちませんから、状況をしっかりと見極めながら使用する冷静さが求められます。
しっかりと距離を見極めて、風上なのを確認し、クマの顔を狙って噴射しましょう。そうすれば、その場から安全な所にまで避難するだけの余裕を得ることができるのです。
クマの爪攻撃から身を守る
なんの装備もない状態だと、慌てて逃げたくなりますよね。
でも、背中を見せたら負けです。
どうしても逃げる獲物を追いかける習性があるので、走って背中を見せると本能的に追ってきます。しかも、時速40キロ以上のスピードで森の中などの地形に慣れたものですから、あっという間に追いつかれてしまうのがオチ。
ですから、目を離さずに相手のでかたを伺いながら慌てる心を落ち着かせつつ、足元を確認しながら後ずさりして行くのが最善策になります。
しかし、そうは言ってもそれどころでなく襲われる時には、クマの武器はまずは爪ですから、首の頸動脈と顔を守りつつうつ伏せになって体の特に弱い腹側を地面でガードします。リュック(バックパック)があれば背中を守ってくれるので、被害が最小限で済む可能性を信じて致命傷になりそうな部分を守ってやり過ごすしかないです。
リュックなどを背負っていない状態でも、クマはまずは腐敗を遅らせるために内臓を食べてから肉はとって置いて、次の日に肉を食べに戻る習性もあるので食べやすい部分でもある腹部側を攻められないように守るしかありません。そして、思うように食べれないと諦めてくれると信じましょう。それしかないので…
無事に済む可能性は決して高いとは言えないですけど、背中をみせて襲われるよりも生存率は確実に上がります。
なので、クマのでる可能性がある山の中に入る場合は、しっかりとした丈夫なリュック(バックパック)を背負っておくことも重要なポイントの一つとなっています。
人間の味を覚えてしまったクマであること願いながら…
人間を襲った経験があると容赦なく獲物と判断されてしまいますから…
しかし、クマもある意味では被害者なんですけどね…
最近のクマ出没や遭遇による事故は、登山や山菜採りだけとは限らないです。
山に近い街にも現れて、人間に免疫ができてしまっているクマもいるので慌てないための心得をもっておきたいですね。
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