乳幼児は100%かかるRSウイルス。重症化に注意!!

RSウイルスに注意

小さなお子さんがおられる家庭にとって、警戒する流行病の一つがRSSウイルスではないでしょうか?

冬の流行病なのですが、早めに流行し始めることも。
どのように警戒し、予防できるのでしょうか。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

RSウイルスとは何か

RSウイルス=Respiratory syncytial virus(レスピラトリーシンシチアルウイルス)
日本語では呼吸器合胞体ウイルスとなるように、呼吸器感染症を引き起こす感染症のことです。

乳幼児が感染し重症化すると、入院やさらには命にかかわる場合がある恐ろしいウイルスです。

 

しかも感染の確率は、生後1歳までに約50%2~3歳、までにほぼ100%近い確率で1度は感染すると、厚生労働省が述べているほど当たり前のように感染するウイルスでもあります。

 

我が家の娘が体調を崩したので、小児科に連れて行った時のことです。

2歳ぐらいの女の子がずっと泣きながら咳をしていて苦しそうにしていました。
診断の結果は、RSウイルスの陽性反応がでたのですがそのまま即入院に!!

親として、そんな小さい時に入院となると心配でしょうがないですよね…
もちろん、子供病院にいきなり入院しなければならないなんて受け入れがたいですよね。

 

知らずに重症化してしまうと、突然の入院もあり得る侮れない病気となっています。

RSウイルス流行時期

秋口から流行る

冬の流行病とされていますが、9月から少し増えてきて4月までは警戒が必要な時期になります。
最も流行るピークの時期は、10月~2月となっていますので、乳幼児のお子さんは特に注意が必要です。

2014年から急激に大流行し、2016年のピーク時には2015年の2.7倍以上だったとも言われていますので、年々拡大傾向にあるのが現状となっています。その背景には、保育園や家庭内感染が主な原因となっています。

大人もかかるRSウイルス感染時の症状

RSウイルスは一度かかれば終わりではなく、何度も繰り返し感染するとても厄介なウイルスです。

しかも、乳幼児だけでなく大人も感染するので、意外と知らずに家族内感染を広めている場合があります。

 

大人の症状

咳、鼻水、痰、発熱といったよくある風邪のような症状です。
基本的には、呼吸器に影響がでるウイルスなのですが、そこまで咳の症状もでない人もいます。

大人は、こうした風邪症状が数日続けは終わるのが大半なのですが、呼吸器に持病がある人、高齢の方などは、悪化して肺炎となり重症化するケースもあるので、全く問題のないものではありませんのでご注意ください。

 

子供の症状

◆ 軽度の場合

咳、鼻水、発熱といった一般的な風邪の症状です。
発熱も、38℃~39℃ぐらいなので、風邪と見分けはつかないと思います。
こうした、症状も8~15日程度で治ります。

 重症の場合

気管支炎、細気管支炎、肺炎になります。
そのため、咳をし過ぎてむせて吐いたり、呼吸がおかしくなって呼吸困難や無呼吸状態へと悪化していきます。
ゼイゼイ、ヒューヒュー言うような呼吸や、息が荒くなるといった症状がでていたら危ないです。

乳幼児がRSウイルスに感染すると、最大で40%近い確率で細気管支炎や肺炎になるとされていますから、特に乳児はこうした症状を見分けにくかもしれませんが、苦しそうな咳や呼吸の症状には十分注意してください。

また、現在では乳幼児が細気管支炎や肺炎になった場合、数年後に喘息のきっかけとなる可能性もあるという研究報告もあるそうです。

RSウイルスの潜伏期間と感染ルート

保育園で感染する?

潜伏期間

感染して2~8日とされていますが、4~5日が多いパターンのようです。

 

感染ルート

RSウイルスに感染してから、7~21日の間に排出し続けるといった特徴をもっているので、症状が治まったと思ってウイルスをばらまくため、保育園や家庭内感染が主なルートです。

唾液や鼻水から感染していきますので、咳やくしゃみなどの飛沫感染となります。
乳幼児は、手を口に入れることが多いので、ウイルスを口に運び入れていることになりますから、ほぼ100%の子供がかかる事になるのでしょう。


どうすれば対処できる!?

RSウイルスの感染を対処するには

入院にはさせたくない

重症化して入院になるのは、誰もが避けたい事ですよね。
予防のワクチン接種がないので、感染予防が大切になってきます。

とは言っても、データが示しているように、ほぼ100%の子供が感染してしまいます。
だから、感染を避けるのをあきらめて下さい…
と初めからあきらめる分けにはいきませんから、出来る限りの予防策をしておくのはとても大切なことです。

普段からできること

RSウイルスは、エンベロープウイルスの種類に入ります。

エンベロープウイルスとノンエンベロープウイルスでは予防も対処も違う??
一年を通して、何かと病気が流行りますよね。そんな時にかかるウイルスには、タイプがあるのをご存じでしょうか。 そのタイプによっては、特性が違うので意外と知らずに自分では予防できていると勘違いしている可能性もあるので、改めてその違いに注目したいと思いま...

この以前の記事で取り上げているように、エンベロープウイルスは消毒に弱い特性があります。
インフルエンザウイルスもそうですが、大流行するウイルスは意外とちょっとした消毒で退治できるのです。

 

 

■ 手洗い、うがい

手は細めに洗う

石鹸でしっかりと洗うことを、こまめに行うのは色々な病気の予防の基本となっています。

小さいお子さんは、自分では上手に洗うことができないと思うので、一緒に洗ってあげましょう。
うがいの方がもっと高度なものになってしますので、ある程度成長していないとできないですが、可能性なら習慣づけておきましょう。

 

 

■ 消毒する

おもちゃも消毒

乳児は特に、自分で手を洗えませんので消毒が有効的です。
RSウイルスは、よくお店の入り口などに置いてあるエタノール消毒液でも効果があるので、外出先でも消毒液を見かけたら、手や指の消毒をしておきましょう。

家の中では、ドアノブなどのよく触る場所も消毒し、子供がよく遊ぶおもちゃなど小さい子供からの目線で触れたり口に入れる物の消毒も忘れずに。

 

 

■ タオルは使い分ける

タオルの使い分け

タオルの共有はウイルスの共有となるので、家の中でも外出時でも、別々のタオルで使い分けるのがポイント。

タオルを別にしても重ねていたら意味がないので、外出時は別の小さなバッグに分けるなど工夫しておくといいと思います。

 

 

 免疫向上

授乳で免疫力向上

エンベロープウイルスの種類は、酸にも弱いので胃酸でも死滅できます。
RSウイルスも免疫があれば、飲み込んでしまえばある意味では退治できるのです。

状況的に可能なら、母乳で育てることで、免疫力も上がりますし鼻呼吸が自然に身につくので、後々にも病気に対抗できるようになります。

難しいようでしたら、定期的な水分補給は欠かさないようにしましょう。
うがいはまだできなくても、水で胃に流し込んでしまえば胃酸で退治できますので。

もしRSウイルスに感染したら…

RSウイルスの治療法は、現在のところありません…

病院で診断してもらい、その症状に合わせて、対症療法を行なうのみです。

だからこそ、できる限りの予防と、もし感染してしまったら無理せずに安静にすることで、自己免疫が優勢になって悪化しないように頑張ってもらえるようにしましょう。

まとめ

RSウイルスの増加は、凄まじい勢いがあります。
全くかからずに、過ごす事は難しいですがあきらめたくはないですよね。

出来る限りの予防をしても感染してしまたなら、早めに小児科呼吸器内科などで受診し悪化しないようにしてあげたいですね。

 

エンベロープウイルスとノンエンベロープウイルスでは予防も対処も違う??
一年を通して、何かと病気が流行りますよね。そんな時にかかるウイルスには、タイプがあるのをご存じでしょうか。 そのタイプによっては、特性が違うので意外と知らずに自分では予防できていると勘違いしている可能性もあるので、改めてその違いに注目したいと思いま...
プール熱 - 夏の天敵 -
子供たちにとって、夏と言えばプール!!プールと言えば、「プール熱」… って、そうはなりたくないですよね。 しかし冗談ではなくて、プール熱は年々増加傾向にあるのでプールにいけばもらって帰ってくるのも当たり前になってきています。 そんなプール熱にどう対...
死亡リスクもあるので注意!! - クループ -
知っておかないと入院レベルにまで悪化し、最悪の場合は命に関わる乳児を中心にかかる「クループ」 過去に、何人もの幼い子供の命奪ったこの病に備えはできていますか? クループは症候群 クループは、喉頭や声帯に炎症を起こす症候群と呼ばれる病気です。 スコッ...
死亡率30%の破傷風は災害の後で激増!!普段の生活でも感染…予防してますか??
破傷風の名前は聞くけど、よくその存在を知らなかったりしませんか?? 以外と身近で、破傷風になってしますと死亡率の高いため厚生労働省も注意を促しているほどです。 しかも、30代以上の人が中心に感染しているです。とは言っても、赤ちゃんから高齢者に至るま...

コメント