雷 – なぜ発生する? –

落雷の雲

夏の暑い時期に、山のような雰囲気すら醸し出す入道雲。
そしてが鳴り響きます。

遠くで鳴っているならいいのですが、すぐそばで鳴り始めると怖いものですよね。

一体あの雷は、秘かにどのように造られていのでしょうか?
冬は安全?
どのような場所が危険なのでしょう?

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雷とは何か

雷はどうやってできるのか

雷とは、入道雲の中で膨大な静電気が造られて放たれるものです。
夏になるとよく見かける、あの山のような大きな入道雲=積乱雲の中で造られているのです。

 

どのようにかと言うと、山のように大きくなった入道雲(積乱雲)は背丈が普通の雲と違い夏場だと7~10㎞以上にまで達します。

地球は高度が高くなればなるほど気圧が下がるため、気温も下がる仕組みになっているため、空の高い方へと伸びて行くのでたとえ真夏であっても気温は下がっていき、その時の気候の状況によっては-10~-50℃ほどになります。

 

富士山の頭は白い

例えば、寒い季節になると富士山が頭だけ白くなっていますよね。
標高3376mある富士山の頂上付近はそれだけ寒くなるため、雪が降ってあのような美しい姿になるからなんです。
色々な気象状況が関係しますが、高度が100m上がると気温は約0.5~0.6℃程度低くなるからです。

積乱雲の中での生産ライン

蒸気(気体)で出来ている積乱雲はかなりの高度に達するため、冷やされて氷の粒(固体)である霰(あられ)の状態へと変わり始めます。

気体から固体へと変わる事で移動スピードが上がり、氷の粒が上空の気流によって流されてぶつかり合ったり、こすり合わされたりする事で静電気を作り出すのです。

 

雷雲

大きな氷の粒マイナス極 → 雲の上に集まる
小さな氷の粒プラス極 → 地上のマイナス極に引かれて雲の下に移動

 

このように氷の粒は、移動して上下でグループ分けされます。

これで、いつでも地上に向けて発射できる状態が整いました。

発射態勢

雷発射

積乱雲は空気と言う絶縁体に覆われた密閉容器のような状態となっているので、発生した静電気をひたすら溜め込む帯電状態になるため1憶~10億V(ボルト)ほどまで達します。

ですが、どんな密閉容器であっても溜め込んでおける量には限界があるものです。

 

その限界を超えて、外へ出よう出ようとする力が働き、絶縁抵抗のスキを見つけて地上のプラス極に引き寄せられて放電する事で落雷となるのです。

そのため、本来は電気の通れない空気に絶縁抵抗が崩れた通り道を探しながら進むため、直線ではなく良く絵文字などで使われているギザギザ形になります。

 

これらは、梅雨や夏の暖かい時期の発生条件になりますが、雷は決して暖かい時期だけのものではありません。

冬にも雷は危険

冬でも雷はある

寒くなってしまえば、山のような大きな入道雲(積乱雲)なんて見かけなくなりますよね。
だからと言って安心はできません。
冬でも、背丈4~5㎞になる積乱雲は発生します。

 

冬の場合は、中国大陸から流れ込む寒気が、日本海の暖流によって温められて海から蒸発した水蒸気と一緒に上空に持ち上げられる事で作られます。

夏よりも、水蒸気の量もないですし、上空との風の強さの差も大きいために真っすぐ上に成長せず、斜めに伸びるので夏のような山のような入道雲にはならないのです。

 

しかし、その事は逆に危険とも言えます。
雷雲が夏よりも、上空に上がれないので低い位置に存在します。
という事は地上に近い分、落雷率が上がるという事です。

 

しかも、斜めに伸びるため雷雲の上に集まっているはずのマイナス極も斜めなので、地上に近づくため、プラス極マイナス極どちらも地上に放電できる状態になるのです。

雷雲自体はそれほど大きくないので、蓄えられた静電気の量もそれ相応にはなります。

それでも、地上に近いので無駄に力を消費せずに、落ちてくるので予想を超える力を持った落雷となる可能性を秘めてるのです。

雷はなぜ光るのか

とてもなく速い

光りの原因は、「摩擦熱」です。

憶V(ボルト)を超えるほどの静電気が、光りの速さで移動します。
気象状況にもよりますが、秒速約30万㎞ものスピードです。

そのため、空気中で摩擦が起こり2万~3万℃ほどの熱を引き起こします。
それを、私たちは稲妻として見ています。
あまりにも凄まじい力のため、遠くにいてもその光だけでも目に飛び込んできますね。

あの轟音はなぜ?

苦手な人にとっては、あの雷の音は耐え難いものです。
あの音には、2種類ありますよね。

 

ドーンッ!!

落雷して何かの物に衝突した音。
億単位のV(ボルト)の電気が、一点に一気に流れ込むわけですからその衝撃が凄まじいために大きな音がします。

 

ゴロゴロ、バリバリッ!!

雷が移動している時の音。
電気が強引にしかも瞬時に進んでいく事で発する熱によって、空気が膨張するためちょっとした爆破を起こしながら進むため、空気中が振動する事で聞こえてきます。
溜まりに溜めた静電気が、雲の中から地上に移動する時の音があのなんとも言えない不安になる音なのです。

雷の音は、音速のためこちらも気象状況によりますが、秒速約340m程度で進み響き渡ります。

 

雷はどこを目がけて落ちていくの??

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