雷から身を守るための上手な対処法

天気予報をチェックする

 安全に避難するために

雷の落ちやすい場所については、以前の記事で少し取り上げましたが、学校や公園、河川敷などの開けた何もない場所は特に注意が必要です。

雷 - なぜ発生する? -
夏の暑い時期に、山のような雰囲気すら醸し出す入道雲。 そして「雷」が鳴り響きます。 遠くで鳴っているならいいのですが、すぐそばで鳴り始めると怖いものですよね。 一体あの雷は、秘かにどのように造られていのでしょうか? 冬は安全? どのような場所が危険...

 

特にイベントがある時に、事故が起きていますからそう言った時に、怪しい入道雲(積乱雲)が見えるなら、天気予報やアプリなどで雲の流れなどの情報を前もって仕入れておくといいと思います。

 

自分のすぐ近くに来てからでは、いつ落ちるのかどこに避難すればいいのか慌てたり、人混みなどで身動きがとれなくなる場合があるからです。

雷の情報を手に入れる

雷に関しては、「注意報」はあっても「警報」がありません。
だからといって、大したことがないというわけではないです。

 

 

雷注意報:

雷だけでなく大雨や竜巻など、積乱雲の発達に伴い発生する激しい気象現象が予測される時に出されるものなので、天気を確認する時には雷注意報がもし出ている場合には、かなりの荒天が予想されるので予定を調整できないか検討してみる事もおすすめします。

 

気象情報:

もし突然の雷雨の時には、安全な場所でスマホがあれば雨雲レーダーや気象庁の雷ナウキャストなどで、時間単位の情報で確認することで安全に移動できるでしょう。

建物に避難する時の注意点

 

電化製品は雷の時に危険

建物への避難が一番安全なのですが、注意する点もあります。

例えば、自宅の場合は直接自分に雷が落ちることはないですが、電化製品から最低でも1mは離れているべきです。
可能なら少し離れているうちに、コンセントや電話線は抜いておくと故障予防や事故防止になります。
雷ガードのコンセントを使っているから大丈夫と思いがちですが、直撃の落雷時には耐えられないので可能なら早めに抜いておくのが一番安全です。
直接の落雷が原因で、電化製品からの火災もあり得ます。

思わぬ事故

電気工事を扱う業者の方から聞いた実際の経験談です。
雷が直接落ちたので、修理を依頼されて向かった先での事だったようです。

一見は大した被害はなかったのですが、トイレの便座ヒーターだけ壊れていたそうです。
しかし、その壊れ方がひどく、便座の中のヒーターの線が焼きちぎれて外に飛び出して、細かい針のようになって広範囲に壁に刺さっていたそうなんです。

もしその時に、トイレにいたら…
実際には、その家の方は外出していたので無事だったそうです。
ですからコンセントの抜けていない電化製品は、意外と危険なので注意しましょう。

便座も危ない

 

 

他にも、水道などの金属類には触れないようにしましょう。
もし、自分の家に直接落ちてないとしても近所などの近くに落ちた場合、「雷サージ」という電圧が急激に上がる現象によって水道管などを伝って電気が流れてくるため、感電の恐れがあるのでとても危険です。

蛇口に注意
最悪の場合は、感電死もあり得ます。
雷ガードのコンセントは、この「雷サージ」の時に有効性があります。

外出先などですぐ近くで雷が鳴り始めたら

一番は建物に避難している事ですが、突然の雷が鳴り始めてしまった時、すぐ近くに建物がないこともあると思います。
そんな時に避難すべき場所と、コツがあります。

車の中

車に避難

車の近くにいる場合は、早めに車の中に避難しましょう。

鉄の塊だから危ないのでは!?
と思うかもしれませんが車は設計上、金属のボディを伝わって地面に流れて逃げていくようになっています。

だからと言って窓に手をかけたり、ドアに寄りかかっていると感電の恐れがあるので後部座席に子どもさんなどが乗られている時には特に注意してください。
窓はしっかりと閉めて、車の金属部分があるなら離れておきましょう。

 

実際に車に落ちた映像が、YouTubeにも結構上がっているように走行中でも落ちる可能性があります。
もし自分の車に落ちた場合は、雷は地面に逃げていくようになっているのですが、タイヤが接点になるためパンクするおそれがあります。
その時は一旦停車しすぐに降りて確認するのは危険なので、雷雲がある程度通り過ぎるまで待ちましょう。

 

 

サンルーフの車は危ないかも…

ここで注意したいのは、天板が布タイプのオープンカーは例外で危険です
他にも、サンルーフ付きの車も屋根の材質が違うので、危険な場合があるので気を付けてください。

ハイブリッド車においては、落雷にあっても基本は壊れないとされていますが、雷がすぐ近所に落ちて壊れたといった事例もあるようです。
しかし、因果関係は定かではありません…
とは言っても、車内は他の車と同じように安全なように設計されているのでご安心ください。

大きな木の下

大きな木は危険

大きな木でもあれば雨宿りできるのでとりあえず避難したくなると思いますが、大きな木は落雷の率が高いため、基本的には危険なのでおすすめできないです。

2012年に大阪市の長居公園で、野外ライブの開演前に雷雨となったので、林に避難した人が、側撃雷などの影響で亡くなる事故がありました。

こうした実際の事故も踏まえるて、どうしてもやむを得ずに木の下に避難する場合には、注意点を覚えておきましょう。

 

雷は基本的には、一番高く尖っている木の頂点に向かって落ちます。
そして、幹を中心に枝や葉にも通電してから、地面に抜けていきます。
ですから、直接自分に落ちる事はなくても感電する恐れがあります。
それだけでなく、枝などに近いとそこから小さな雷となって放電してくる側撃という現象が起きるためとても危険です。

側撃雷の避け方

側撃雷の被害に遭わないためには、木の高さが5メートル以上ないと意味がありません。
そして、幹や枝や葉から最低4メートルは離れ、木を見上げて45度の角度まで距離をとりしゃがみ込む必要があります。
上の図では、極端にしましたが薄い青の範囲は側撃雷の射程範囲となっています。
また、地面からの感電も受けやすくなります。

 

この位置は、木で雨宿りできる範囲からでなければならない位置になると思います。
つまり、雨宿りはできないです。

 

そうでないと側撃雷を受けますので、上手く場所を見極めたらかがみ込むようにして、傘などの金属類を手放しておきましょう。

それが可能であれば、落雷からの放電現象である側撃雷を避ける事ができるかもしれませんが、保証できるものではありません。

つまり大きな木は、避難場所には適していませんが自分に直接雷が落ちるのを防ぐ効果があるための避難として対処法になります。

本当に何もない場合

何もない広場

建物も車も大きな木もない、見渡す限り何もない場所の場合でどうでしょうか?

そのような状況の時には、正直どこが雷にとって都合のいい場所になるかはわからないので何とも言えないところです。

 

唯一できる事としたら、無理に動き回らずにできる限り少しでも低い位置でしゃがみ込んで丸くなって下さい。頭を膝の間に入れ込む事で、少しでも尖っている部分をなくし低くなりましょう。
手には何も持たず、金属類も外しておきます。

寝た方が低くなるのですが、近くに落ちた場合そのまま地球にアースされると思うのですが、寝てしまうとアースされずに身に着けている物などによっては感電する率が上がってします。
ですから、しゃがみ込み作戦の方が無難な方法だと思います。
耳を手でふさいでおいた方が、凄まじい音の不安を少しでも軽減できます。

しかし、どちらにせよ保証できるものではないのでご注意ください。

まとめ

温暖化の影響で、雷雲の発生率や規模もこれから増大していく事でしょう。
実際的な方法を載せましたが、雷は自然現象なので動きを完璧に読めるものでもないので、「ここが安全です!!」とは言い切れるものはありません。
ですから雷の被害を避けるために、想像以上の早めの行動がこれからもっともっと必要になってくると思います。
自分の身を守るためにも、電子機器の性能も日に日に進化していくので、それらを良く活用しながら雷被害を未然に防いでいきたいと思います。

 

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