夏から秋に近づくと話題になるのが、スズメバチ&アシナガバチ。
どちらかというと、スズメバチの方が刺されたら命に関わると言われていますから注目の的になりますかね。
では、実際のところどの程度危険なのかも踏まえて、どんな対策法が人気なのかを今回は取り上げていきたいと思います。
スズメバチ&アシナガバチの危険性
私はよく子供の頃に、「スズメバチには2回刺されたら死んでしまう」とは、「アシナガバチは5回まで大丈夫!!」と言われていたのを覚えています。
「いままでに、アシナガバチに4回刺されているからあと1回で…」
なんてビクビクしてたりしませんでしたか??
でも実際にはそうではないですので、正しい知識を押さえておきましょう。
スズメバチとアシナガバチには何度刺されたら危険??
では、私たちの身近にいて刺される可能性がある危険なハチである、スズメバチとアシナガバチには何回さされると命に関わるのかを知っておきたいと思います。
まず基本的には、スズメバチであろうと、アシナガバチであろうと1回で死に至る可能性はあり得ます。
えっ!!
と思うかもしれませんが、あくまでも可能性の話しであって全ての人ではないですから安心してください。
どういった人がその可能性が高いかといいますと、
アレルギー体質のある人は要注意です。
そもそも、スズメバチやアシナガバチの毒がどういったものなのかを説明しますね。
スズメバチやアシナガバチに刺された時に、体内に注入され毒の成分は大きく分けて4種類あります。
アミン類、低分子ペプチド類、酵素類、非酵素系神経毒です。
これらの成分をもう少しだけ細かく説明しますと、
成分 – ヒスタミン、セロトニン、ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、アセチルコリン(ハチに刺された時に、抗ヒスタミン薬が効果的なのはこのため)
症状 – 痛みや痒み、腫れ。
成分 – ハチ毒キニン、メリチン、マストパラン、MCDペプチド、アレルゲン抗原5
、アパミン
症状 – 血圧低下、アレルギー症状。
成分 – ホスホリパーゼA、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、ホスホリパーゼB、ヒアルウロニダーゼ、プロテアーゼ
症状 – アレルギー症状。
成分 – マンダラトキシン(オオスズメバチだけがもっている毒)
症状 – 神経に作用する。フグ毒のテトロドトキシンに作用が似ている。
非酵素系神経毒(マンダラトキシン)は、オオスズメバチだけがもっている毒です。
フグ毒に近い強烈な毒素ですが、オオスズメバチに集団で刺されない限り毒の注入量か少ないですし、オオスズメバチは山の中の地面の中に巣を作るため、普段の生活で接する機会は少ないです。ただし、山にアウトドアでキャンプをしに行ったり、観光地で滝を見に行ったりする時には出会うこともあります。
アシナガバチやスズメバチも種類によって、もっている毒性の量に違いがありますが、ハチの毒にはアレルギー症状を引き起こす成分が含まれているため、もともとアレルギー体質の人はショック症状(アナフィラキシーショック)を起こしやすくなるため、危険性が高くなるのです。
なので、一度に刺されれば刺されるほど毒の注入量も増えるので、アレルギー症状が起こる可能性も高くなります。
スズメバチ&アシナガバチ対策刺された期間が空いていれば大丈夫??
なら、「1度刺されたけど次に刺さるまでに期間が空いていれば問題ないの??」
と思うかもしれませんよね。
1度刺された時に、アレルギー症状(全身にじんましん、かるい息切れ、吐き気、眩暈(めまい)など)がでたことがある人は、期間が空いていようが要注意です!!
2度目に刺された時に、重い症状(意識障害、呼吸困難など)の状態になるかもしれないですから。
しかし、ハチの毒に対してアレルギーを持つ人と持たない人もいます。
アレルギーを持っている人は、1回目に刺された時から期間が短ければ短いほど重症化しやすといったデータがでているので、期間が空いていれば問題がないわけでなくて、症状が軽くですむかもしれないといったレベルとなります。
さらに、1回目に刺された時に症状がでた人の1~2割の人が命に関わるレベルに達するとされています。
逆に、アレルギー抗体がなければ何度刺されても、アニメに出てくるようなハチに刺されてボコボコの状態になって「もの凄く痛い!!」で終わる人もいるでしょう。
どの程度の確立で大丈夫なものかは断言できることではないので、絶対に試してみたりしないでくださいね!!
スズメバチ&アシナガバチに刺されないための対策
とにかく、刺されないに越したことがないので、しっかりと対策をとることが大切なのは間違いないです。
家の周りのスズメバチ&アシナガバチ対策
まずは、家や敷地内に巣を作ってないかをチャックしましょう。
もし、作り始めの段階で自分の届く範囲ならすかさず撤去です。
初期なら、まだハチの数も多くないですからね。
ただ、すぐに別の場所に巣を作り始める可能性もあるので、一度撤去した後は引っ越しして近くに巣を作っていないかしばらくは気をつけて見てください。
私の友達が、家の側面の辺りにスズメバチの巣を見つけて取り除いたら、その数日後に10メートルほど離れた家の裏のところにまた巣を作っているのを見つけて撤去したそうです。しかしこれで終わらず、さらに数日後に今度は玄関にもう一度巣を作っているので、最終的に撃退スプレーで退治して巣を取り除いたんだそうです。
なので、初期の段階なら安全を確保しつつ自分で巣を取り除けそうなら、「ハチ撃退スプレー」を使ってから取り除くのが無難ですね。
ハチの種類や、状況によって「ハチ撃退スプレー」も使い勝手が違うので、タイプ別に紹介しますね。
アシナガバチなら、最大10メートルが多いのですが、「フマキラー 殺虫スプレー ハチ・アブバズーカジェット」は最大12メートルまで届くので安全を確保しながら退治できます。巣作り阻止効果が1カ月あるのでしばらくは安心です。
スズメバチの場合はより安全のために「即効性」が大切。「モンフルオロトリン」という成分で即効性を高めてあるのでより効果的との評判が高いです。
巣がある気配はないけど、やたらとスズメバチが家の周りを飛んでいる時に効果的なアイテム。フマキラーからの製品なので実際に効果性はお墨付きです。ぶら下げておくだけで、スズメバチ、アシナガバチを捕獲してくれます。
他にも、干してある洗濯物の中にハチが入っていてそのまま着て刺されてしまうといった事例もよく聞きます。
うちの兄も、子供の頃にこのパターンで実際に刺されていましたから、特に秋口は洗濯物はよくはたくなどして取り込んで予防しておきたいところです。
アウトドアでスズメバチ&アシナガバチ対策
アウトドアでスズメバチ&アシナガバチに遭遇することもありますよね。
そんな時には、まずスズメバチやアシナガバチを刺激しないことが大切です。
スズメバチは特に、まず攻撃前に威嚇してくるのでそんな時はそっと立ち去れば問題なく離れることができます。スズメバチにとっても針で刺すにはリスクがありますからね…
そんな時スズメバチがとってくる威嚇行動には、
■まとわりつくようにしつこく飛び回る。
■わざとじっくりとホバリングしてくる。
■口でカチカチと威嚇音をたてる。
こうした行動で威嚇してくる時には、焦って慌てて動くとスズメバチにとっても攻撃してくると思って攻撃態勢に入りますから。
以前、観光で森林浴にいった時に一緒にいた人の肩に、オオスズメバチ(4センチはあった)がとまったのですが、身動きせずにじっとしていたらしばらくしてから何もせずに去っていきました。
さすがにあそこまで大きいと怖くて焦らずにはいられないですけど、絶対に動かないように落ち着いてもらったのもあって、スズメバチもなんて事ない顔でしたからね。
大切なのは、じっとしている事です。
でも、知らずに巣に近づいて警戒音を鳴らしている時には、ゆっくりと立ち去らないといけないのです。
その時にも、ポイントは慌てないことです。
焦って逃げても、スズメバチは時速30~40キロで飛ぶことができるので走って逃げる程度では確実に追いついてきますから。
スズメバチやアシナガバチは、黒いものや香水などの強い匂いに興奮しやすいとも言われているので、アウトドアの際には格好や匂いにも注意しておきましょう。
万が一の時のために、狙いを定めやすいタイプのハチ撃退スプレーを携帯していくのもありです。
サイズがコンパクトというわけではないですが、バズーカタイプで鳴らしやすい形になっているのでピンポイント噴射しやすいです。約45秒で全て噴射されるので、使うタイミングはよく選ぶ必要があります。
ポイズンリムーバーの携帯はアウトドアの必須アイテムですから、スズメバチ&アシナガバチ対策だけでなく虫刺されやマムシ対策としてもあると便利ですよ。
ポイズンリムーバーの中でも強力なタイプなので、早い段階で処置すればとても頼りになるここ一番のアイテム!!
といった感じで道具を上手に使って、アウトドアの時間を楽しく過ごしたいですよね。
スズメバチ&アシナガバチの巣が大きい時の対策
アシナガバチはハチが表に出ているのでいいのですが、スズメバチは巣が球体でハチが中にいるので大きくなれば自分で対処するには危険な場合がありますよね。
ハチ撃退スプレーで出来る場合もあるのですが、巣を作っている場所や規模によっては難しい場合もあります。ハチ撃退スプレーを使うにしても、1本を噴射し続けることができる時間は1分も無いので、半端な状態で切れてしまうと反撃に遭う可能性もあり得ます。
なので、巣が大きい時や難しいような場所にある時には、無理はしないで駆除業者に依頼するのが一番です!!
駆除業者に依頼すると高いのでは!?
と思いますよね。
なので、ハチ撃退スプレーと比べてしまうとかなり高く感じますけど、下手すると命に関わる問題なので場合によってはお任せするに越したことはないです。絶対!!
相場が高いのは、危険を踏まえた料金なのでそのつもりでいれば安いものですよ。
自分で無理そうだと少しでも感じた時には、迷わずに家の近くの駆除業者をネット検索してお願いしましょう。
市町村によっては、駆除の助成金がでる場合もあるので駆除業者にお願いする時は合わせて調べてみることをお勧めします。
状況によって、4~7割程度の助成金がでる場合がありますので。
ちなみに、11月でスズメバチ&アシナガバチは活動が止まるので、その時期まで危険がないような場所に巣があるのなら、無理に駆除する必要はないのでその点も考慮にいれてみてください。
違う意味で、スズメバチの駆除で気を付ける事については、「秋はスズメバチの活発な時期!!しかし、駆除も一歩間違うと…」はご覧ください。





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